元気の出るご褒美をやる

元気の出るご褒美をやる

大きなタイトルマッチがあると、家族中がテレビを囲み、ボクシングに熱中します。

モダンなおばあちゃんも、その中の一員です。日本人と外国人の試合は、決まって日本人びいき。頑張れ、頑張れと応援します。

ところが、途中のラウンドとラウンドの間で、おばあちゃんが妙なことを言うのです。

「やはり、よくやったというので、餃子か何か、元気の出るご褒美をやるんだね。」

みんな何のことだか理解できず、顔を見合わせていると、高校一年の長男が大笑いして言いました。「おばあちゃん、あれはマウスピースというんだよ。歯を守る道具だよ。」

家族中、転げまわりました。

「だって、お前、試合が終わるごとに、口ゆすいで、餃子みたいなものを食べさせるじゃないか。」

そのおばあちゃんに言わせると、「昔、サーカスを見に行ったとき、虎やライオン、象など、芸をうまくやると、調教師が、お尻のポッケから、肉やバナナをご褒美にやるのだ。」といいます。

「水族館に行ったときも、オットセイが芸が終わるたびにご褒美に餌をねだる。」ということを見てきたのです。

知らない人だと、マウスピースが餃子に見えるのでしょう。しかし、餌をもらっているというのがおもしろい。

每逢大型锦标赛,家里的人总是聚到电视机前,观看拳击比赛。

赶时髦的奶奶也喜欢看比赛。当有日本选手和外国选手比赛时,她一定会偏瘫日本选手。“加油、加油”的喊着,从旁助威。

有一次,在比赛中途的局和局之间,奶奶说了些令人费解的话:“比赛是打得不错,所以给运动员饺子什么的增加力气的奖品。”

一时间,大家感到莫名其妙,面面相觑。这是读高中一年级的大儿子大笑着说:“奶奶,那叫护齿,是保护牙的用具。”

大家笑得前仰后合。

奶奶又说:“可是,你看,每逢比赛结束,运动员总是先漱口,然后喂他们吃像饺子一样的东西。”

依奶奶的说法:“从前,去看马戏时,当老虎、狮子、大象等动物表演了节目后,驯兽师总是从屁股兜里掏出块肉获想叫来奖励它们。”

我也曾经在去水族馆参观时,看到海狗表演结束后,总是要鱼来当作奖品。

如果是外行人,也许会把护齿堪称饺子。但是,把那说成是拳击选手要的食物,实在也太滑稽了。