事故の歴史展示館

事故の歴史展示館

事故の記憶を後世に伝える試みが始まっている。日本航空が羽田空港近くに今年4月つくった「安全啓発センター」には、85年に墜落したジャンボ機の圧力隔壁が置かれている。

日本航空开始尝试将事故的回忆传达给后世,今年4月在羽田飞机场建成的“安全启蒙中心”中置放有85年坠落的巨型客机的压力隔壁设备。

全日空は、71年の雫石事故の展示室をつくる準備を進めている。鉄道ではJR西日本が、107人の死者を出した宝塚線の事故車両を保存し、今後の社員教育などに役立てる意向だ。

全日空正积极筹备着建设71年雫石事故的展览室。在铁路方面,JR西日本保存了造成107名死者的宝冢线上发生事故的车厢,准备用于今后的社员教育。

一連の動きのきっかけとなったのは、JR東日本が02年に福島県白河市の研修センター内につくった「事故の歴史展示館」だ。戦後の鉄道事故25件について、なぜ起きたのか、その後どういう対策が取られたのか、一目でわかる形で展示されている。

这一连串活动的开端是02年JR东日本在福岛现白河市研修中心内建造的“事故历史展览馆”。将战后25起铁路事故发生的原因及发生后采取的对策,一目了然地陈列于人们眼前。

死者160人の大惨事となった62年の三河島事故の検証は、コンピューター.グラフィックスと模型を使い、時間の経過を正確にたどっている。運転士や車掌、信号係がその時点でどう行動すれば、事故を防げたのかを模索することができる。

62年的三河岛事故酿成了160人遇难的惨剧,查证这一事故时使用了电子计算机图像及模型,精确推算出了事故发生的经过。于是可以摸索出驾驶员和列车员、信号管理员在当时如何行动才能避免事故的发生。

対策を練っても、思わぬ死角が残り、次の事故の萌芽(ほうが)となる。人間の愚かさと努力、そして不完全さ。それらが連綿と続くさまを描く貴重な場だ。

再怎么准备对策,也会留有考虑不周全之处,引发出下一起事故。展览馆正是描绘接连不断出现的人类的愚昧与努力,以及不完备之处的重要场所。

希望者の見学も可能だが、現在は主に新入社員研修や運転士の訓練に利用されている。遺族の感情があるうえ、「負の歴史」でもあり、同社は慎重な姿勢を崩さないが、一般に広く公開することも考えてもらえればと思う。たとえば、来年さいたま市につくられる予定の「鉄道博物館」の一角に、こういう展示を置くことも、安全への取り組みを伝える点で意味のあることではないだろうか。

展览馆也可能提供给志愿者参观,但现在主要是提供给新社员进修及训练驾驶员使用。考虑到死者遗属的感情,以及这段“负面的历史”,该公司一直保持着慎重的态度,但笔者认为如果能考虑一下向大众公开就好了。比如说,在明年预定于琦玉市建立的“铁路博物馆”一角中放置上这种展览品,在将确保安全上做出的努力传达给公众这点上,还是具有着很大意义的。