ケヤキ
今年はケヤキが不気味な枯れ方をしています」と東京近郊の読者からお便りをいただいた。「葉が縮れたまま散らない」とある。家のそばのケヤキ並木を観察してみた。くすんだ茶色の葉が枝先で絡まり合い、素人目にも様子がおかしい。
笔者收到了东京近郊读者的来信,上面写着“今年光叶榉树枯萎的样子挺异常的。枯叶卷曲着却并不散落。”(于是)笔者也试着观察了一下自家旁的光叶榉树。黯淡的茶色树叶在树枝处互相缠绕,在我这个外行人看来也觉得有些异常。
ケヤキの巨樹がある立川市の国営昭和記念公園を訪ねた。樹木医の川原淳さんによると、専門家の間でも話題になり始めたところだという。異変に気づいたのは春先で、花が例年になく多く咲いた。夏には緑の葉が茶色に変わり、秋には縮み出した。「病気ですか」と心配する来園者もいた。
笔者走访了园内有巨大光叶榉树的立川市国营昭和纪念公园。据树医川原淳先生介绍,这个问题在专家之间也已开始受到关注。发现此树种出现异样是在开春之际,花朵开放的数量不及往年。在夏天绿叶变成茶色,而在秋天则开始萎缩。来公园的游客也有人开始担心“不知此树种是否得病”。
関東地方だけではない。京都府立植物園でも今年はケヤキの葉がよじれ、枯れが目立った。名古屋市の東山植物園では、カエデやモミジは例年通りだったのに、ケヤキだけ十分に色づかないまま秋を終えた。山陰や九州でも同様の例が見られた。
不仅是在关东地区,京都府立植物园今年光叶榉树的叶子卷曲枯萎的情况也十分突出。在名古屋市的东山植物园,枫树和红叶依如往年,只有光叶榉树在没有充分变色的情况下就走完了秋天。在山阴和九州也发现了同样的情况。
「ケヤキの葉が枯れたまま落ちない現象は十数年前からあるが、今年は特にひどい」。植物の生態に詳しい国立科学博物館の萩原信介さんは話す。病虫害ではないようだが、葉と枝を切り離す離層という部位が十分に育たず、北風に吹かれても古い葉が枝から落ちない。
深谙植物生态的国立科学博物馆的萩原信介先生说到“榉树叶子枯萎了也不凋落这种现象在十几年前就已存在,但今年情况特别严重。”好像也并不是病虫害引起的,而是由于分离枝、叶部位的这个离层发育不充分,因而其在北风的吹拂下,枯叶也不会落下。
ケヤキは古名を槻(ツキ)と言う。万葉集にも歌われ、戦国時代にはお城の造営に使われた。現代では公園や街路でおなじみで、「けやき通り」や「けやき平」はあちこちにある。
光叶榉树古名叫槻。在万叶集里也曾被诵吟,此树在战国时代也曾用于城堡的修建上。而此树在公园和马路上随处可见,到处都有“榉树大道”“榉树平”之类的标志。
地球温暖化のせいかどうか原因はまだ不明だ。米国の思惑もあって人類共通の温暖化対策がうまく進まない。しびれを切らしたケヤキが身を挺(てい)して何か警告しているのだろうか。
榉树的异常是否和地球温暖化有关尚不得而知。作为美国也有这方面考虑、人类共通问题的温暖化对策进展尚不顺利。对此已经等得不耐烦的榉树是以自身情况来警告我们些什么吧?